98歳のおばあちゃんからの一本の電話
先日、一本の電話をいただきました。
お相手は98歳のおばあちゃんです。
「どうしても一度、話しておきたくてね。」
そんな言葉から始まった電話でした。
お話を伺うと、その方は私の祖父が学校の先生をしていた頃の教え子でした。祖父はその後、市議会議員としても活動していました。
「先生には本当にお世話になった。」
そう話しながら、当時の思い出を懐かしそうに聞かせてくださいました。
そして最後に、
「いつもあわら市のためにありがとう。」
そんな温かい言葉まで掛けていただきました。
私は祖父がどんな先生だったのか、直接知る機会は多くありません。
それでも、何十年という時を経ても教え子の方が祖父のことを覚えていてくださり、「どうしても話したかった」と電話をくださったことが、とてもありがたく感じました。
お話の中では、隣に住む娘さんが毎日食事の世話をしてくださっていることも教えてくださいました。
電話越しの声からは、安心して穏やかな毎日を過ごされている様子が伝わってきて、なんだか私まで温かい気持ちになりました。
長生きすることだけではなく、身近に支えてくれる家族がいて、安心して暮らせること。それも人生の大きな幸せなのだと、あらためて感じました。
電話の最後に、
「毎日暑いですから、お体に気を付けてくださいね。」
とお伝えすると、
「大丈夫。エアコンの下にいるよ。」
と、明るい声で答えてくださいました。
その一言が何とも微笑ましく、思わず私も笑顔になりました。
特別なアドバイスをいただいたわけでも、何か大きな出来事があったわけでもありません。
でも、「どうしても話したかった」と電話をくださったこと。
祖父との思い出を語ってくださったこと。
そして、電話の向こうから伝わってきた穏やかな暮らしと、ご家族との温かなつながり。
そんな何気ない出来事が、私にとっては忘れられない一日になりました。
電話を切ったあと、祖父がどんな先生だったのかを、少しだけ知ることができたような気がしました。
そして、人とのご縁は何十年という時を経ても続いていくものなのだと、あらためて感じた一日でした。
