著作物の使用について

質問

・あわら市が保有する著作物について、使用許可の現状と今後
・より優れた発信を行うためには、伝える意識と磨き上げが必要になりますが、情報発信のあり方について現状と今後

全文

青柳篤始

あわら市が保有する著作物の使用について、お尋ねします。
 あわら市が保有する著作物あるいはデータの使用に関して、どのような手続が必要になりますか。
 例えば、先日、日本テレビの番組でとみつ金時が放送されましたが、使用されたのはあわら市が制作した映像が使われたと思います。そのときの対応を参考事例としてご説明ください。

創造戦略部長 大角勇治

 市が保有する著作物あるいはデータの使用に関して、どのような手続が必要になるのかにお答えさせていただきます。
 市が著作権を有する映像や写真、画像等の使用に当たっての手続については、現在、特に公表はしておりませんが、個別に問合せのあった件に対して許可している状況でございます。
 1月31日に放送されました「マツコの知らない世界 焼き芋の世界」でとみつ金時が取り上げられた際には、TBSテレビの担当者から、番組内でとみつ金時が栽培されている様子を放送したいとのことで、市が制作した映像番組の使用許可を求める連絡がありました。
 許可を求められた映像は、あわらの光り輝くスターを紹介している番組「OurLuster~ボクラノ標~」の中から、フィールドワークスの吉村智和さんにスポットを当てた回の一部分でございます。
 市の対応といたしましては、まず、TBSテレビから映像使用許可申請書を提出していただきました。その後、市からTBSテレビに対して映像使用許可書を交付するとともに、許可する条件として、使用する映像には、提供先が福井県あわら市であることを明記するよう求めたところでございます。
 TBSテレビには条件のとおり対応していただき、福井県あわら市のとみつ金時が全国放送で大々的に紹介をされました。
 このほか、今年度については、関西テレビをはじめ、ホリプロや映画「おしょりん」から申請のあった、あわら市感幸プロモーション動画「幸、感じるまち。あわら市(本編)」の映像使用許可を行っており、それぞれの番組等であわら市が紹介されております。

青柳篤始

 放送されたということで、ちょっと私は確認できていないんですが、昨日も再放送されたとかという話をちらっと聞いています。テレビで使われた素材が市で制作したものということで、非常にありがたい限りだなというふうに思っております。
 このように、たとえ素人が制作した映像や画像でも放送されたり、インターネットで拡散されたりするのが当たり前の世の中になってきています。その中で、あわら市においても、より柔軟な姿勢を公表することによって、より多くの人が拡散しやすくなったり、リスクコントロールしやすくなったりすると思われます。
 例えば、あわら市が制作した映像、画像は、データは個人であれば自由に使用することができる。ただし、商業利用や再配布については必ず申請が必要になりますというアナウンスを行うことは、より利用されやすくなるのではないでしょうか。
 もちろん、このような形を採用するには、著作権保有者への許可や、発注仕様書も変わってくると思いますが、このようなアナウンスは可能でしょうか。

創造戦略部長 大角勇治

 スマートフォンの普及が進み、若年層だけでなく高齢者にも、今では画像だけでなく動画も大変身近なものになってきております。
 議員ご指摘のとおり、より多くの人にあわら市の情報を届けやすくするためにも、市が著作権を有する映像や写真、画像等の使用については、個人がSNS等であわらのことを発信する場合には、自由にお使いいただくことで検討していきたいと考えております。
 一方、商業利用等で利用する場合には、これまでどおり申請いただくこととしまして、このことを簡単で分かりやすい利用規約を作成した上で市のホームページで公開するなど、周知と利用の促進を図っていきたいと考えてございます。

青柳篤始

 ぜひ検討をお願いします。
 どのような形になっても私は構わないと思っているんですが、1点だけお願いがあります。
 利用規約って実は非常に長い。本当に読む人がいるのかなって思うぐらい長いんですけれども、どうせ読まれないのなら、やってはいけないことを書くより、やってもよいこと、やってほしいことを一番上に、一番大きくうたう。逆転の発想になりますが、結果は同じとなりますので、どちらが伝わりやすいか考えて、私なら伝わりやすい方法を選択しますので、ぜひともそういうふうな柔軟な姿勢でお願いしたいなというふうに思います。
 また、市側の対応が出ましたので、議会のこともここで申し述べておくと、議会に関しても例外ではありません。あわら市に倣って同じような対応をしていかなければいけないと思いますので、議会活性化委員会等々でまた検証したいなというふうに思います。
 私がなぜこのような一般質問をしようとしたというと、あわら市が制作した制作物がどんどん拡散されて、多くの人の目に触れてもらいたいと思っているからです。そして、担当者レベル、制作者レベルのほうへ視点を移せば、やはり、自分たちがつくったものが拡散されているということは非常にうれしい。小さなことかもしれませんが、こういうことがモチベーションにつながるんだろうなというふうに思っています。
 そして、モチベーションは情報の質を向上させます。内容は非常によいことを行っているのに、その取組がうまく伝わらない、厳しい言い方をすれば、相手に伝わっていないのならば、やっていないのとも同じだと言い換えることができます。伝え方がうまいというのは特殊な才能です。しかし、この特殊な才能は努力すれば、磨けば、誰にでも手に入れられるものです。
 インターネット通販で商品を紹介するページと売るページのつくり方が違うのは、ECを運営する者にとっては常識です。商品を売るページはLPと呼ばれ、キャッチコピーや背景など無数にある組合せを試しながら複数のLPを設けて販売していきます。売るプロでさえ、試行錯誤を繰り返して伝え方を磨いているのです。
 あわら市では、情報の伝え方にどのような工夫を行っていますか。また、伝え方を磨く取組を今後どのように行っていきますか。

市長 森 之嗣

 あわら市の情報については、広報あわらや市ホームページ、SNS、報道機関などを通して発信をしております。広報担当課が中心となって広報活動を行っており、各担当課と連携しながら、適切な情報発信に努めておるところでございます。
 しかしながら、毎年実施しているあわら市民アンケートでは、「行政情報が分かりやすく公開されていると思いますか」との問いに対して、肯定意見はやや減少傾向にあります。
 こうしたことから、市では、一方的に伝えるのではなく、より伝わる市政情報の発信に向け、職員の広報マインドを向上させるとともに、市全体の広報活動のレベルアップを図ることが重要であり、併せて、効果的、効率的に情報発信を行うためには、新たな情報発信の体制を構築する必要があると考えております。
 市全体の情報発信をレベルアップさせるためには、職員一人一人が広報の重要性を深く認識し、広報に関する知識や技能を向上させることが不可欠でございます。また、広報媒体にはそれぞれ特性があり、効果的に活用することで初めて発信力が発揮されます。
 例えば、より新鮮な情報を市民にいち早く伝えるためにための手段として、マスコミを活用したパブリシティー、報道機関への情報提供は非常に効果的です。市の媒体で情報を取得する人は限られていますが、メディアを通じてより広範囲に情報を拡散することで、市の認知度の向上にもつながります。
 一方、コミュニケーション型の広報手段としては、SNSが効果的とされています。あわら市においても、SNSを使った情報発信を行ってはいるものの、現在、フォロワー数の伸び悩みが課題となっています。共感される投稿とフォロワー数の増加を目指し、分析に基づき、投稿内容や投稿頻度の是正などを図る必要があると認識をしております。
 今後は、職員のスキルアップを推進するとともに、全庁横断型の情報発信チームの立ち上げを検討したいと考えております。その上で、広報紙やホームページ、SNS、報道機関などをより効果的に活用し、市内外の人にあわら市の情報に対して興味関心を持ってもらえるよう、より分かりやすい、伝わる広報活動に努めてまいりたいと思っております。

青柳篤始

 伝わる広報活動って非常に難しいと思いますが、ぜひ頑張っていただきたいなというふうに思います。
 私ごとで恐縮なんですか、議員になる前、私は数字の世界に生きていました。この数字の世界って実は1対1で上げた成果です。相手の特徴を調べて、今欲しいものを目の前に出す、そりゃ売れますよね。
 ただ、議員となった今、「伝える」には私も非常に苦労し、日々勉強を続けています。多くの皆様に伝えるということは非常に難しく、しかし、難しいから挑戦するのはまた楽しく、悔しい思いもたくさんしているのも事実です。
 幸運なことに、今年はアフレアのオープンに始まり、様々なイベントがあると思いますが、市長、今年開催が予定されているイベント、例年にないものをお答えいただけますか。

市長 森 之嗣

 何かこれ試験でございますか。
 今、ご紹介いただきましたアフレアのオープンが3月の19日。4月の22日には、道の駅「蓮如の里あわら」の開業。9月末には日本女子オープン選手権、それと、芦原温泉開湯140周年が今年。それから、あわら市制施行して20年目の年になっていると、大きなところはそういうことだと思います。
 そういった意味では、あわら市は今年、市内外から大変注目されることが予想されますので、しっかり来年の新幹線開業に向けて、これらを機運醸成にしっかり役立てていきたいなと思っております。
 以上です。

青柳篤始

 ごめんなさい、通告にない質問にお答えいただきましてありがとうございます。
 今年イベントがいっぱいあるということで、一つ一つが勉強の場です。情報の発信の仕方、それからメディアの使い方を含め、しっかりと狙いを持って、検証のできる体制を整えていただいて、あわら市総力を挙げて、来年新幹線にというわけではないんですが、この取組があわら市職員の共有の財産となるように頑張っていただきたいなというふうに思います。
 今、あえて予定を市長のほうに言っていただいたのは、実は事前に予定を入れるって非常に大切なことなんですね。なぜなら、アイデア、それからひらめきって突然降ってきます。ただ、すぐに忘れてしまうのが非常に悲しいような状況なんですが、実は、私は工夫していることがあって、アイデア、それからひらめきを最近はやりのデジタルデバイスを使って記憶をさせています。

 つまり、市の取組でいうならばDXになります。DXの本質というのは、いかに活用し、いかに成果を上げるかということになりますので、あわら市のDXもこのフェーズに入ってきたんだろうなと。もう計画の時代ではなくて、この新しいフェーズに入ってきていると私は認識していますので、ぜひ、そういったことを含めて、いろんな人がやっている、いろんなアイデアを盗んでやっていっていただきたいなというふうに思います。
 DXでもう一つ、情報の発信で質を上げるということでもう一つご提案させていただくと、最近注目されている仕組みの中に、DAOという仕組みがあります。お聞きになられている方も、耳にしたことある方もいらっしゃると思うんですけれども、山古志村というところが非常に有名で、その仕組みの中に、よりよく意見を取り入れる方法として、オープンチャットという仕組みが使われています。
 このオープンチャットですが、一長一短はありますが、誰にも忖度することなく、正しいことがピックアップされていくような仕組みになっています。こういったものっていうのは、アイデアを募集し、そのアイデアをピックアップしてさらにブラッシュアップして、さらに情報発信につなげるというのでは非常に有効なシステムだと思いますので、そういったことも併せて、DXのほうを活用するということをぜひ行っていただきたいなというふうに思います。
 そんなことはないと思いますが、上司が怖くて発言できない、そんな若い子もいないですかね。いるかもしれませんので、とにかく、正しいことが正しく評価される、そんな仕組みというものを使っていただきたいなと思います。
 このDAOという仕組みに関しては行政においても効果的な仕組みであり、文化的行事や議会においても同様のことが言えますので、今後、どこかで機会があれば詳しく取り上げていきたいなというふうに思います。
 情報発信のところに戻りますけど、とにかく市長の言葉のあったように、あわら市全体で「伝える」から「伝わる」に変える意識を持って、もっともっと頑張って伝えていかなければいけないなと思います。
 そして、あえてここで市長の言葉を借りると、ならば、伝える原点は聞くです。そして、見るです。この意識や努力によって、伝わる形が本当に伝わったというふうな形に変わってきます。
 伝わる形というのは、伝わるということは、様々なものの原点でもあります。小手先やごまかしだけではなく、真に開かれた市政とは、伝わるポイント、伝わると、情報を伝える、伝わるということを意識して皆さんで頑張っていきたいなというふうに思います。
 そして、そのことを強く意識して、今年1年、あわら市のイベント、それからいろんな行事、子育て支援、悩める方、全ての方に対して本当に市の情報ってありがたいな、いつも寄り添ってくれているなっていうふうに思われるぐらいまで皆さんで伝え方を勉強していきましょう。
 今回は、伝え方にフォーカスを当てて二つの質問をさせていただきました。私自身も「伝わる」、皆さんと共に一緒に一生懸命考えていきたいと思いますので、どうか皆さん、一緒に頑張ってまいりましょう。

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