トリムマラソン2025|誰もが主役になれる大会
少し汗ばむような陽気の中、爽やかな風が吹き抜ける朝。
今年も、あわら市の恒例イベント「トリムマラソン」がスタートしました。
私も、毎年この大会に関わらせていただいており、
今年は10km部門の先頭を自転車で先導する役目を、あわら市サイクリング協会の一員として担いました。
さらに、新設されたスマイルラン部門では、スターターを務めさせていただくという、ありがたい機会もいただきました。
10km部門の先導を担当して
10km部門のスタートは、沿道からの声援とともに始まりました。
選手の皆さんのスタートダッシュに合わせて先導を開始すると、スピードは想像以上。
サイコン(スピードメーター)を見ると、時速20km近く。
これはマラソンとしてはかなりのハイペースです。
私は、安全を第一にしながら、先頭集団と呼吸を合わせて進みました。
沿道からの「がんばれー!」という声が絶えず響き、走る皆さんの背中を押していたように思います。
その光景に、“この街で自転車の大会ができたら…”という新たな夢も浮かびました。
もちろん、私は走る側ではなく運営側として、ですが。
スマイルラン部門 笑顔いっぱいの車椅子
今年から始まった「スマイルラン」は、車椅子利用者や子どもたちが、それぞれのペースで楽しめる部門です。
私はスターターとしてスタート地点に立ち、たくさんの笑顔を見送りました。
スタートの合図に合わせて、それぞれのランナーが思い思いのスタイルで走り出す姿に、自然とこちらも笑顔になります。
その後はSTAFFビブスを着け、自転車でコースを巡回しながら応援に回らせていただきました。
走る子どもたちの無邪気な姿、車椅子を漕ぎながら笑顔で進む参加者の皆さん
その一つひとつが本当に印象的で、心があたたかくなりました。
「みんなが主役になれる」
そんな大会のあり方を、このスマイルラン部門が体現していたように思います。
この街には、さまざまな人が暮らしています。
誰もが自分らしく楽しめる環境があること。
それこそが、安心・安全なまちづくりの大切な一歩なのだと、あらためて実感しました。
103歳の挑戦と、応援の輪
大会終盤、ある話が耳に入りました。
「103歳の参加者が、まだ5kmコースを歩いている」と。
コース閉鎖まで10分。私は急いで自転車で現地へ向かいました。
すると、その方はゆっくりと、しかし確かに一歩一歩を刻んでおられました。
折り返し地点まであと100メートル。
その場にいた誰もが自然と声をかけ、応援し、拍手を送りました。
まるで、ひとつのチームのような一体感が生まれた瞬間でした。
安全のため、折り返し後は車で戻っていただくことになりましたが、
そこにいた中高生やスタッフが、撤収後もおじいちゃんのために声援を送り、飲み物を手渡す姿がとても印象的でした。
この大会には、ただの競技を超えた“人と人のつながり”があります。
それを肌で感じられたことが、何よりも大きな財産でした。
来年も、この場所で
トリムマラソンには、それぞれのドラマがあります。
走る人、支える人、見守る人。
その誰もが主役になれる、そんな一日です。
来年はどんな物語が生まれるのでしょうか。
またこの場所で、たくさんの笑顔に出会えることを願っています。
みなさん、来年も一緒に走りましょう!



