オンライン議会の開催マニュアルが完成しました!
オンライン議会マニュアル作成の背景
この度、あわら市議会の『オンライン議会開催マニュアル』を作成しました。
あわら市議会ではタブレット導入以降、なかなかオンライン化が進まず、委員会や各種会議をオンラインで開催する明確な手順がありませんでした。そこで今回、オンライン議会を円滑に運営するためのマニュアルを作成いたしました。
マニュアル作成にあたっては、事前にその内容通り運用が可能かどうかを検証し、実際に委員会をオンラインで開催して、問題なく運用できることを確認しました。
条例改正よりも、まずは運用実績を
本来であれば条例の改正を先行すべきところですが、以前の条例改正では議員の皆さんに十分な理解が進まず、本来目指していた内容とはやや異なる形となってしまいました。
そのため今回は、まずマニュアルを作成し、皆さんに実際に経験していただいた上で条例改正を行うこととしました。条例を大きく逸脱するものではなく、条例の解釈変更により運用可能な範囲でマニュアルを整備し、議員間の共通認識を深めることを優先した次第です。
条例はあくまでも規定であり、本来は議会が正しく機能することが優先されるべきです。実は、前回の条例改正でも、解釈を柔軟に行うことで今回の運用が可能となるよう工夫していました。
マニュアルの内容と検証
今回のオンライン議会開催マニュアルは、機器操作の手順からリスク管理まで、オンライン議会に必要な内容を広範囲に渡って網羅しています。一方で、使用する手段(機器やツールなど)をあえて限定して具体的に記載したため、テスト開催したオンライン委員会でも混乱なく運用することができました。
現在の法律上では、本会議以外はオンラインで開催可能となっています。また、本会議での一般質問もオンライン開催が認められています。例えば、感染症等で議員が出席できない場合、その議員がオンライン開催を宣言することで、会議自体をオンライン上で開催することが可能となり、議員全員がオンライン参加できる仕組みです。
オンライン議会の意義とは?
「なぜ、わざわざオンラインで議会を行うのか」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この取り組みは、自然災害やパンデミックなど予期せぬ緊急事態が起きても議会機能を止めないための重要な準備です。先日作成した『緊急時対応マニュアル』とも連動し、平時から備えることで行政機能を維持し続けることができます。
また、平時においても、インフルエンザやコロナウイルス感染症など、自宅待機が必要な場合でもオンラインで議会に参加できるようになります。さらに、緊急に浮上した事案に対してもオンラインで速やかに会議を開き、迅速な判断・決定・共有が可能となります(現在の条例ではまだ未対応な部分もありますので、次の条例改正で対応する予定です)。
ただし、すべてをオンライン化するわけではありません。あくまでも基本は「対面でのリアルな会議」です。オンラインは、あくまで「まさかの時のバックアップ」であり、迅速な意思決定を補助する手段です。
今後の展望と議会改革
議会における意思決定や情報共有が迅速になれば、議会の質も向上し、より進化していくはずです。万が一のための備えを持つことは、危機管理の観点からも非常に重要なことです。
今後も、テクノロジーと議会を融合させることで、さらに洗練された議会へと成長し続けていくことを目指します。地味な活動かもしれませんが、こうした取り組みの積み重ねこそが議会改革につながり、市民の皆さんからの理解や信頼につながるものと信じています。
また、同時期に作成した緊急時対応マニュアルとも関連性が高いため、両マニュアルを同時に運用していきます。
最後に、今回オンライン委員会に参加してくださった議員の皆さん、率先して自宅から対応いただき、本当に嬉しく思いました。
ご協力ありがとうございました。