尼崎市の地域包括ケアシステムについての視察を行いました。尼崎市は、高齢者が生きがいを持ち、活動的に生活できる環境を提供しています。この取り組みは、市の福祉システムの重要な部分を形成しています。
「はたらくらぼ」:老人福祉工場の役割
尼崎市には「はたらくらぼ」と称される老人福祉工場があります。ここでは高齢者に多様な働き口を提供し、社会との繋がりを強化しています。現在、50名の高齢者が参加しており、最高齢は87歳です。彼らは、内職的な作業から弁当作りまで様々な仕事に従事しています。この「いつでも参加可能」「自分のペースで働ける」「出来高払い」というシステムは、介護が必要になる状況を遅らせる効果もあるようです。
在宅医療連携推進事業・フレイル予防
尼崎市では、「あまつなぎ」と呼ばれる在宅医療連携推進事業とフレイル予防の取り組みを行っています。これには、「課題解決型会議」として毎月の連絡会が開催され、従事者の不安の解消、システムの更新、さらなる先進的な取り組みに必要な要素について話し合われています。また、身寄りのない高齢者を支援するための知恵袋の作成、介護施設の情報マップ作成など、人づくり、物づくり、市民の意識作りの三本柱を立てています。
福祉人材の確保
福祉人材の確保のために、尼崎市は地域通貨を利用する革新的なアプローチを採っています。ボランティアポイントを配布し、サポート制度を充実させることで、継続的な協力と人材確保を目指しています。この取り組みにより、より多くの人々が福祉活動に関与し、協力的なコミュニティを築くことが期待されます。
尼崎市の先進的な地域包括システムは、人々をやる気にさせる効果があります。このシステムを通じて、より多くの高齢者が生きがいを感じられる社会を目指していきたいと思います。
最後に、尼崎市議会議長様、副議長様、議会事務局の皆さま、そして説明して下さった所管課の皆さまに感謝いたします。