~現場で挑戦する職員と、あわら市の可能性~
企業誘致は、市役所だけの仕事ではありません。
地域の未来を考える議員として、企業の声を直接聞き、現場で何が求められているのかを知ることも大切な役割だと私は考えています。
その思いから、東京ビッグサイトで開催された企業誘致フェアに、あわら市の応援として参加してきました。
現場で奮闘する若手職員
当日は、福井市・大野市と合同のブースで、あわら市商工労働課の若手職員が企業対応に奮闘していました。私はその応援という立場で参加し、多くの企業の方々とお話をさせていただきました。
今年度、商工労働課は担当職員が大きく入れ替わり、新しい体制で企業誘致に取り組んでいます。
企業誘致は、マニュアルどおりに進む仕事ではありません。企業ごとに関心を持つポイントは異なり、その場で相手の反応を見ながら説明を工夫し、信頼関係を築いていくことが求められます。
そんな中でも、企業の話に真剣に耳を傾け、一つひとつ丁寧に対応している姿を見て、とても頼もしく感じました。企業誘致は一朝一夕で成果が出るものではありません。しかし、このような現場での経験を積み重ねることが、必ず将来の財産になると思います。
私自身も議員という立場から、企業訪問で得た情報や企業側の反応、マーケティングの視点などを共有しながら、一緒に考え、意見交換を続けています。
議員と職員では役割は異なります。しかし、「あわら市をより良いまちにしたい」という目標は同じです。それぞれの立場から知恵を出し合い、1社でも多くの企業にあわら市へ関心を持っていただけるよう、一緒に取り組んでいければと思っています。
「企業誘致ブランドブック」への挑戦
現在は、商工労働課と一緒に企業誘致ガイドブックの見直しを進めています。
ただ、単に情報を整理した「ガイドブック」を作るだけではありません。企業に「あわら市で事業をしたい」と感じていただけるような、企業誘致ブランドブックへと発展させることを目指しています。
私がこれまで企業を一社一社訪問する中で感じた企業側の反応や、「どんな情報に関心を持つのか」「何を魅力と感じるのか」といった経験を取り入れながら、マーケティングの視点も加えた、これまでとは少し違う内容になるよう、職員と一緒に試行錯誤を重ねています。
私自身は企業を一社一社訪問してきましたが、その経験から感じるのは、企業は単なるデータだけで進出先を選ぶのではなく、「この地域には将来性がある」「一緒に成長していけそうだ」と感じられるストーリーも見ているということです。
だからこそ、あわら市の強みを数字だけで伝えるのではなく、「あわら市で事業を行う価値」を伝えられる冊子にしていきたいと考えています。
完成まではもう少し時間が掛かりますが、今回フェアに参加した職員が、実際の企業とのやり取りを肌で感じていたことは、ブランドブックづくりにも必ず生きてくるはずです。
現場だからこそ分かる企業の反応
会場には全国各地の自治体や企業のブースが並び、多くの来場者が足を止めていました。
その中で、あわら市のブースでも企業の方が足を止め、職員の説明に耳を傾けてくださる場面がありました。一緒に調査・研究を重ねてきた内容を交えながら会話が進み、相手がうなずきながら話を聞いてくださる様子を見て、「積み重ねてきたことは無駄ではなかった」と感じました。
例えば、あわら市は60分通勤圏内に約110万人の人口を抱えていることや、高速道路へのアクセス、物流面での利便性、自然災害リスクの低さなど、これまで一緒に整理してきた内容が、実際の企業との会話につながっていました。
企業誘致は、成果がすぐに見える仕事ではありません。
100社に声を掛けても、1社でも関心を持っていただければ大きな成果と言われるほど厳しい世界です。話が前に進まないことも少なくなく、時には断られることもあります。
だからこそ、この仕事に携わる人は、知らず知らずのうちに気持ちが落ち込んでしまうこともあります。
私は、若手職員には現場へ出て、小さな成功体験を一つひとつ積み重ねてほしいと思っています。
「企業の担当者が興味を持って話を聞いてくれた」「次につながる名刺交換ができた」。そんな一つひとつの経験が自信となり、次の挑戦への力になります。
今回のフェアでも、企業の方が興味を示し、一緒に調査してきた内容が会話につながる場面がありました。数字には表れないかもしれませんが、こうした経験こそが、これから企業誘致に取り組んでいく上で大きな財産になるはずです。
議員も現場へ
私自身は、企業誘致に取り組むとき、企業を一社一社訪問し、直接お話を伺うことを大切にしています。
実際に企業へ足を運ぶと、資料だけでは分からない反応や、本音を聞くことができます。その積み重ねが、今回作成を進めている企業誘致ブランドブックにも生かされています。
一方で、市役所の職員が日常業務の中で企業を一社ずつ訪問して回ることは、時間的にもなかなか難しいのが現実です。
だからこそ、このような企業誘致フェアは、多くの企業と効率よく出会い、あわら市を知っていただける貴重な機会だと考えています。現場で企業の声を聞き、企業が何を求めているのかを肌で感じることは、パンフレットを配る以上に大きな経験になります。
今回参加した若手職員にも、この経験を今後の企業誘致活動につなげ、自信を持って企業へ提案できる力を身に付けてほしいと思っています。
私は、議員も現場に足を運ぶことが大切だと考えています。現場へ出るからこそ見えることがあり、人と会うからこそ聞ける声があります。その積み重ねが政策につながり、行政との議論にも深みを与えてくれるのではないでしょうか。
議員は議員、職員は職員と役割を分けるのではなく、それぞれの立場で得た経験や情報を持ち寄り、一緒により良い方向を考えていくことが、結果としてあわら市の発展につながると私は考えています。
若い世代が暮らし続けられるまちへ
企業誘致は、工場や事業所を誘致することだけが目的ではありません。
その先にある「地域で働く人を増やし、若い世代が地元で暮らし続けられる環境をつくること」が、本当の目的だと私は考えています。
企業が増え、働く場所が増え、若い世代が地元で暮らし続けられる。その積み重ねが、子どもたちが「将来もあわら市で働きたい」「あわら市で暮らしたい」と思える未来につながると信じています。
そのために、地元企業への支援と企業誘致の両方に取り組み、あわら市の持つ可能性を一つずつ形にしていきたいと思います。

