あわら市・紹興市友好都市締結40周年記念式典に出席しました
あわら市と中国・紹興市の友好都市締結40周年記念式典に出席しました。
40年前、旧芦原町が紹興市と結んだこの友好関係は、斉藤元町議の尽力によって実現したそうです。長い年月を経てもなお、両市のつながりが続いていることに、歴史の重みと先人たちの努力を改めて感じる機会となりました。
紹興市からの訪問団と特別な交流
今回の式典では、中国から紹興市の関係者3名を招き、交流の場が持たれました。特に印象的だったのは、紹興市には姉妹都市との関係を深める専門部署があるということ。その副代表を含む3名が訪れ、都市間の友好関係をより強固にする姿勢を示してくださいました。
式典では、紹興市訪問団の代表・潘亜英様が日本語で挨拶される場面がありました。その流暢な日本語からは、40年にわたる両市の交流の深さを感じ取ることができました。また、紹興市長からのビデオメッセージも届けられ、国境を越えた温かい関係性が今も続いていることを改めて実感しました。
「中国」という国への印象の変化
近年、中国に関する話を聞く機会が増えています。報道を通じて知る情報と、実際に交流を持つことで見える景色は大きく異なるように感じます。
率直に言えば、以前は「中国」という国に対してあまり良いイメージを持っていませんでした。しかし、紹興市の方々と直接話をしたり、彼らの誠実な対応を目の当たりにしたことで、その印象が大きく変わりつつあります。
人と人が実際に会い、話をすることでしか伝わらないことがある——それを改めて実感しました。
紹興市とのつながりの背景にある「藤野厳九郎」の存在
この友好都市関係の背景には、紹興市出身の作家・魯迅(周樹人)と、彼の恩師である藤野厳九郎の絆が深く関わっています。
藤野厳九郎は、仙台医学専門学校(現・東北大学医学部)の解剖学教授として、魯迅に医学を教えた人物です。彼の人柄や教育への熱意は、魯迅の著作にも描かれ、今もなお紹興市の人々に敬愛されています。
あわら市には、藤野厳九郎の功績をたたえた「藤野厳九郎記念館」があり、彼の遺品や医療器具、書簡などが展示されています。この記念館自体も、あわら市と紹興市の友好関係の象徴といえる存在です。
機会があれば紹興市を訪れてみたい
40年もの間続くこの関係を、私たちの世代がどう継承し、さらに発展させていくのか——これは、単なる過去の歴史ではなく、これからの課題でもあります。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、機会があれば、実際に紹興市を訪れ、その街の空気を感じ、市民の皆さんと共に絆を確かめたいと強く思いました。
先輩たちが築き上げたこの友好関係を、未来へとつなげていくために。