国立競技場を歩いて、福井に出会いました
東京へ行く機会があり、以前から一度参加してみたいと思っていた国立競技場のスタジアムツアーに参加してきました。
テレビでは何度も見てきた国立競技場ですが、実際にその場へ立つと、想像していた以上のスケールに圧倒されます。
今回のツアーでは、スタンドだけでなく、選手が通る通路やロッカールーム、記者会見場、さらには普段は入ることのできないVVIPルームまで案内していただきました。
少し料金はかかりますが、国立競技場まで来たのなら、一度は参加してみる価値のあるツアーだと思います。
日本一を目指していた頃を思い出す
私は昔からスポーツが好きです。
子どもの頃から競技に打ち込み、本気で日本一を目指していた時期がありました。
今思えば、ずいぶん大きな夢だったと思います。
結果として、その夢は叶いませんでしたが、目標に向かって努力する楽しさや、挑戦する喜びを知ることができました。
その経験は、今の自分にもつながっているような気がします。
だからでしょうか。
日本最高峰の舞台である国立競技場に立つと、あの頃の気持ちを少し思い出しました。
最近は「オンリーワン」という言葉を大切にしています。
誰かと競うのではなく、自分らしい価値をつくること。
そう考えているのですが、正直に言えば、心のどこかでは今でも「日本一」という言葉に惹かれてしまう自分もいます。
少し欲張りですね。

テレビで見ていた景色の中へ
競技場では、陸上トラックのすぐ近くまで入ることができました。
世界のトップアスリートたちが走った場所。
サッカー日本代表が戦った場所。
そして、東京オリンピック・パラリンピックの舞台となった場所です。
誰もいない競技場は静かでしたが、その静けさの中に、大会当日の歓声が聞こえてくるような気がしました。
記者会見場にも座らせていただきました。
マイクを前にすると、何も質問されていないのに答えを考えてしまいます。
残念ながら、記者の皆さんは誰も来ませんでした(笑)。





最新の競技場なのに、日本を感じる
国立競技場は、世界に誇れる最新のスポーツ施設です。
しかし、中を歩いていて強く感じたのは、「新しさ」よりも「日本らしさ」でした。
建物には、全国47都道府県の木材が使われています。
日本中の木材が一つの建物に集まり、日本の国立競技場を支えている。
その話を聞くだけでも、この建物が「日本全体」を表現しているように感じました。
コンクリートや鉄だけではなく、木のぬくもりが随所に感じられる空間。
最新の建築技術の中に、日本が昔から大切にしてきた自然素材が、違和感なく溶け込んでいました。

東京で、福井に出会う
そして、私が一番印象に残った場所が、VVIPルームでした。
そこには、福井県越前市(旧今立町)の伝統工芸である越前和紙が使われた美しい壁面があります。
東京の真ん中で、福井の伝統工芸に出会う。
そんなことは想像もしていませんでした。
思わず足を止めて見入ってしまいました。
柔らかな光を受ける越前和紙は、とても上品で、空間全体を落ち着いた雰囲気にしています。
全国47都道府県の木材。
そして、福井の越前和紙。
国立競技場は、日本中の素材や技術、人の想いが集まってつくられた場所なのだと感じました。
東京で、ふるさと福井に出会えたことが、何だか少し誇らしかったです。


「青柳」という名前に反応してしまいました
館内には、大きく「整地」と書かれた作品も展示されていました。
この作品を手掛けたのは、書道家の青柳美扇さんです。
ガイドの方から名前を聞いた瞬間、「青柳」という名字に思わず反応してしまいました。
もちろん、親戚でも知り合いでもありません。
それでも同じ名字というだけで、勝手に親近感を覚えてしまいます。
「もしかして、遠い親戚だったりして…」
そんなことを一瞬考えましたが、残念ながら何のつながりもありませんでした(笑)。
それでも、美しい書が来場者を迎える姿は、この競技場が大切にしている日本文化を象徴しているように感じました。


いつか、ここにサインを…
館内には、国立競技場で試合やコンサートを行った選手やアーティストのサインも展示されていました。
写真の掲載は控えますが、一つひとつのサインから、この舞台に立った方々の歩みを感じます。
それを見ながら、
「いつか、ここに自分のサインを書ける日が来たら面白いな。」
そんなことを思いました。
もちろん、何をしてサインを書くのかは分かりません(笑)。
スポーツ選手でもありませんし、歌手でもありません。
そもそも、私のサインを飾って喜ぶ人がいるのかという問題もあります。
でも、夢を見るだけなら自由です。
子どもの頃、日本一を目指していた気持ちは、形を変えながら今も自分の中に残っているのだと思います。
これからも、自分らしい挑戦を積み重ねていきたい。
そして、もし本当に国立競技場へサインを書く日が来たとしたら、その時に一番驚くのは、きっと私自身でしょう(笑)。

日本を感じられる国立競技場
国立競技場は、単にスポーツを観戦する場所ではありませんでした。
日本中の木材が集まり、福井の越前和紙が使われ、書道家・青柳美扇さんの作品が来場者を迎える。
そこには、日本各地の文化や伝統、技術が自然な形で息づいていました。
最新の施設なのに、どこか日本を感じられる。
それが、私にとって一番印象に残った国立競技場の魅力です。
スポーツが好きな方はもちろん、建築や木材、伝統工芸に興味のある方にも、ぜひ一度スタジアムツアーへ参加してみていただきたいと思います。
競技場を見学するだけでなく、日本のものづくりや文化の魅力を改めて感じられる時間になるはずです。






