はぴコインについて

質問

・2023年11月運用開始のはぴコインについて
・今後の活用方法とは
・ゆーアイ夢カードとの住み分けについて

要約

福井県で導入されたデジタル地域通貨「はぴコイン」に関する議論をまとめたものです。はぴコインは、地域経済の活性化や市民の福祉向上を目的としています。あわら市では、海岸清掃などのボランティア活動に参加した人にはぴコインを付与しています。他の自治体では、ボランティア、福祉、地域貢献の分野でこの通貨が活用されています。

市長は、はぴコインを、地域経済の活性化、健康増進、地域活動への参加促進などに利用する計画を説明しました。また、デジタル通貨の利用に関する市民のサポートも重要視されています。しかし、スマートフォンに慣れていない世代には利用が難しいとの懸念も指摘されています。

議員は、はぴコインの効果的な運用、市民のサポート、市内での普及に関する進捗と挑戦について質問し、市長はそれに回答しています。さらに、市内の別のポイントサービス「ゆ~i夢カード」についても言及され、はぴコインとの連携や相補的な活用が検討されています。

全体的に、はぴコインの導入は地域経済と市民の福祉に対するポジティブな影響を目指しており、その運用と普及には継続的な取り組みが必要であるという内容です。

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本文

 11月から地域通貨はぴコインが導入されました。先ほどもお昼の時間にあわら市から来た子育て支援のことであったり、それから、地域振興券でしたか、の話でいろいろと議員の間でも盛り上がっていました。
 あわら市では、11月3日に波松海岸で行われた清掃活動において、県内で初めてボランティアポイントを発行しました。こういった取組は、これまでにないはぴコインの可能性を大いに示唆しており、期待が寄せられるものです。
 他の自治体の事例を見ると、ボランティア活動、福祉、地域貢献の分野で地域通貨が広く使われていることが分かります。
 そこで、あわら市において、今後のボランティアポイントなどを含むはぴコインの活用方法について、どのような考え方に基づいて検討しているのかを教えてください。

市長、森 之嗣

 はぴコインの活用方法を、どのような考え方に基づいて検討しているのかということにお答えいたしたいと思います。
 ふくいはぴコインは、地域経済の活性化、好循環化及び給付金支給の迅速化などを目的とした、福井県が発行するデジタル地域通貨でございます。
 本市において、県の実証事業として11月3日に波松海岸において開催された海岸清掃イベントで、参加者にボランティアポイントとしてはぴコイン500ポイントが配付されました。
 令和5年度の県におけるはぴコインのその他の取組としては、福井県プレミアム付商品券や、出産子育て応援交付金の上乗せ支給、ウォーキングの歩数に応じたポイントの給付などが予定されており、本年度中の登録者10万人を目指しているとのことでございます。
 デジタル地域通貨であるはぴコインは、福井県内のみで使える電子マネーであり、対応する店舗は、現時点で県内3,352店舗、あわら市内102店舗でございます。この数については、今後増えていくことが想定されます。
 はぴコインは決められた地域内でのみ使用できるため、地域経済の循環が促されるとともに、市民にボランティアへの参加や健康増進への取組などの行動変容を促す際にもスピーディーに給付できることや、参加者の属性とポイントの利用実績といったデータを分析することが可能なため、より踏み込んだ政策に利用できると言われています。
 本市においても、ボランティアポイントのみならず、地域経済の活性化、市民の健康増進、地域活動への積極的な参加など、様々な面においてはぴコインを活用することで、より効果的な事業を行えると考え、まず最初の取組として、波松海岸の清掃イベントに活用したものであります。
 今後は、地域経済の活性化はもとより、はぴコインをインセンティブとした健康診断の受診や、ボランティアイベントへの参加促進のほか、少しでも多くの市民や観光客が公園や店舗など市内各地を巡るような、市内に人が行き交うきっかけづくりとするなど、市民の行動変容を促す取組への活用を検討していきたいと考えております。
 ただし、はぴコインの利用にはふくアプリのインストールが必要であり、スマートフォンに慣れていない世代にはハードルが高く、利用が難しいといった声も聞こえてきます。
 市といたしましては、毎週水曜日に実施しているスマホ・タブレットよろず相談所の中などでもサポートを行い、幅広く利用できるよう市民に働きかけていきたいと考えております。
 また、市町がはぴコインを活用する場合には、その原資の費用負担に加え、運用期間中にはウォレット維持費用を負担しなければならないため、期間を区切ってスポット的な使い方をするなど、費用対効果を考えて活用方法を検討していく必要があります。
 市といたしましては、こういったはぴコインの特性を踏まえ、県とも連携しながら、具体的な取組について検討していきたいと考えておるところでございます。

青柳篤始

 費用対効果の検証を行って、効率的に効果的な運用をお願いしたいと思います。
 また、スマホ教室も昨年から引き続き行っているということで、昨年の事例を見てもQR決済、あわら割などに関しての質問は非常に多かったというふうに記憶しておりますので、普及に努めていただきたいと思います。
 市民の皆様にも、毎週水曜日、無料で行っておりますので、ぜひともはぴコイン使ってみたい、その他、スマートフォン、タブレット、分からないことがあれば、ぜひとも市役所のほうでやっておりますので、一度お立ち寄りください。
 また、ボランティアに関しても募集しているということですので、ぜひともご協力のほどお願いいたします。
 さて、いろいろと市長がお答えになられている中で、私も特に重要視しているのは、経済対策の側面です。
 冒頭にも私、発言しましたが、プレミアム商品券の発行も県によって予定されています。これらの取組は、地域経済の刺激に寄与します。
 以前、あわら市でも異なる性質の地域刺激策を実行しましたが、今後は、生活支援か事業者支援かを明確にし、計画的な取組を進めていただきたいと思います。
 さて、あわら市では、ゆ~i夢カードというポイントサービスが運用されています。これとは異なる性質のはぴコインが導入されることにより、市のサービス全体が向上することが期待されています。
 そこで、ゆ~i夢カードにも注目が必要です。このカードは昨年大きな改修を経ており、今後さらにサービスを拡充させることが求められています。そのため、事業の進行状況の把握やヒアリングは行っていますか。

経済産業部長、中嶋英一

 ゆ~i夢カードについて、事業の進捗状況の把握やヒアリングは行っているかとのご質問にお答えいたします。
 ゆ~i夢カードは、あわら市ゆ~i夢カード協同組合が運営しているポイントカードで、市内加盟店52店舗で買物をした場合に、その加盟店で使用可能なポイントが110円につき1ポイント付与されるものです。
 令和4年度において、県及び本市の商店街等集客力向上支援事業補助金を活用し、物理カードのみのポイント付与システムであったものから、アプリの開発を行い、スマートフォンアプリとカードを併用可能とする大きなシステム改修を実施しております。
 今年10月に、補助事業に対する進行状況を確認するため、市が組合にヒアリングを行っております。
 当該組合の目標は、令和6年度中に会員登録者6,000人、アプリダウンロード者5,400人としておりますが、令和5年10月末時点の会員登録者数は5,592人、アプリダウンロード者数は2,356人という状況でございます。
 組合からは、アプリダウンロード者が目標の半数程度に伸び悩んでいるため、令和6年度において、スタンプラリーなどのイベントや市のイベント会場などでアプリ加入促進サポート会を実施する予定とのことで、市からも目標達成に向け、あらゆる機会を利用し、さらなる会員増加の取組を要請したところでございます。
 また、ヒアリング時には、はぴコインについての意見交換も行っております。
 市としましては、はぴコインの導入は新規顧客の獲得及び既存の顧客のさらなる利便性向上のために有効であるとの考えから、ゆ~i夢カード加盟店は、第一歩として、はぴコイン加盟店として登録し、はぴコイン利用者を逃すことがないようにすべきであると要請をしております。
 その上で、はぴコインで獲得した顧客をゆ~i夢カード加盟店のリピーターとして取り込むような戦略を立て、はぴコインとの共存を図りながら、加盟店の拡大と活性化を促進することを併せて要請をいたしました。

青柳篤始

 ヒアリングも実施され、すみ分けについても明確に把握をしているということで、素早い対応をありがとうございます。
 今後、状況はますます厳しくなることが予想されます。運営する側や加盟店舗へのサポートを含めて、よろしくお願いいたします。
 さて、はぴコインもゆ~i夢カードも、あわら市の繁栄に大変有効な資源であり、可能性を秘めたサービスであることは認識していると思います。これらの資源を効果的に活用するようお願い申し上げます。
 特に、はぴコインは県の制度です。具体的な要望を県に伝え、サービスの向上に努めることが重要です。
 最近、運営者と話す機会がありました。デジタル通貨は使いやすさと分かりやすさが普及の鍵となります。
 数年前のQRコード決済のシェア争いを振り返れば、成功の要因は明確です。例えば、ポイント還元10%という明確なメリットは、ボランティアポイント付与とは異なるインパクトを持ちます。
 また、ポイント還元機能に関して、これから実装される、要望を出していかなければ実装されない機能ではありますが、このような改善点も県に積極的に提案していただきたいと思います。また、私自身も様々な形で県に要望を出していくつもりでいます。
 今回の二つの質問は、課題解決に向けて、デジタルの技術の活用と、そのプロセスの中核を担う人間の役割に焦点を当てています。
 デジタル技術は情報を視覚化するのに非常に有効ですが、その活用を指揮するのは常に人間です。人の動きや経済はデジタル技術を通じてコントロールすることができますが、それには人間の感情や思いが宿ります。
 AIも同様に、操作するのは人間です。今日のような私の一般質問は数秒で生成することも可能ですが、そのストーリーをつくるのは人間の仕事です。
 モビリティーサービスや地域通貨もこれに例外はなく、常に市民が中心にいることを忘れずに、多様な手段を用い、あわら市全体の豊かさを追求する目標に向かって一歩ずつ前進していただくことをお願い申し上げて、私の一般質問を終わらせていただきます。

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