parkPFIの可能性~前橋市での未来型コミュニティづくり ココルンシティまえばし
前橋市は、待機児童が少なく医師の数も多いことから、子育てしやすい環境が整っています。しかし、地域が直面する人口減少の問題は深刻で、これに対応するためには新たな住民を呼び込む取り組みが急務となっています。そこで、日赤病院の跡地を活用した「ココルンシティまえばし」プロジェクトが始動しました。このプロジェクトは、日本版CCRC(継続的ケア付きリタイアメントコミュニティ)の理念に基づき、年齢や障害の有無を問わず、誰もが安心して活躍できるコミュニティの創造を目指しています。
CCRCは、ただ高齢者の居住支援にとどまらず、幅広い世代の移住者を増やし、地域に新たな活力をもたらすことを目指しています。前橋市はこのプロジェクトを通じて、人口減少問題の解決に取り組み、移住希望者にとって魅力ある街づくりを推進していきます。
全世代が活躍できる共生空間
このプロジェクトの核は、「年齢や障害に関係なく、誰もが活躍できる場」を作ることです。高齢者の健康寿命を延ばし、アクティブシニアとして地域経済に貢献するだけでなく、若い世代や子育て世帯も安心して暮らせる環境を提供します。
施設には、福祉作業所、夜間対応の医療施設、ベーカリー&カフェ、伴走型の総合支援施設、老人介護施設、商業施設、住宅、公園、子ども園が効率よく集約されており、生活に必要なサービスが身近に整っています。これにより、多世代が日常的に利用しやすい安心の場が形成されています。
parkPFIによる「みんなが集まる場所」の実現
このCCRCプロジェクトの一環として、parkPFIの制度を活用し、地域のコミュニティ形成に役立つ施設が運営されています。parkPFIとは、公共の土地や施設の一部を民間事業者が活用し、地域に新しい価値を提供する仕組みです。ここでは、ベーカリーカフェや公衆トイレといった誰もが日常的に利用できる施設が設置され、地域の交流の中心的な場として機能しています。建物の設置を通じて、運営者は地域の人々とつながり、活動の場を提供し続けます。
雑談から始まる新たなプロジェクト
前橋市のこのプロジェクトも、事業者の選定が容易ではありませんでした。手を上げる事業者が少なく、計画の進行が危ぶまれる中、プロジェクトがスタートするきっかけとなったのは、意外にも「雑談」からでした。実は全国のparkPFI成功事例には、このように偶然の雑談や別件での打合せが発端となるケースが多く、これこそがparkPFIの独自の特徴といえるでしょう。
プロジェクト成功の鍵は、事業者が情熱を持って取り組めるかどうかにかかっています。特に規模の小さな事業者にとっては、「その場所で人が集まるか」「採算が取れるか」という懸念もありますが、それを上回るのが地域に根ざす「情熱」です。市場のない場所に新たな市場を作るのは、情熱があってこそ実現できる挑戦です。
行政との連携による信頼性と成功の要因
parkPFIの最大のポイントは、行政との連携によって事業が進む点です。行政の信用を背景に進められるこの取り組みは、地域に根差した活動を生み出すための基盤を築きます。また、行政もプロジェクトの「雑談」を通じて新たな可能性を見つけることが多くありますが、重要なのはその情報発信が不十分であること。情報発信を強化し、情熱ある事業者や住民を巻き込むことが、成功の鍵となるでしょう。
あわら市で新たな可能性をともに創る
例えば、あわら市の新富公園には現状では大きな市場がないかもしれません。しかし、市場を生み出し、地域の人々が集う場所を築くのは、あなたの情熱と行動かもしれません。我々と共に、あわら市に新たなコミュニティの場を作り上げてみませんか?